じゅん☆ブログ

料理旅館 池の端(前編) 2013.11.21
池の端 温泉旅館
函館市谷地頭町(はこだてしやちがしらちょう)にある「料理旅館 池の端」へ行ってきました。ココは函館市電「谷地頭駅」の近くにある老舗の旅館で、付近には「谷地頭温泉」「碧血碑」「石川啄木一族の墓」「立待岬」などがあります。函館山も近いので探索してみるのもオモシロいかもしれません。
和室(柏木)
チェックイン手続きを済ませて客室へと案内していただきました。こちらは本日宿泊する客室です。広縁付き古めかしい感じのする和室で、室内にはテレビや扇風機、お茶セット洗面台がありました。出入口部分には鏡台とクローゼットがあって、クローゼットの中には浴衣が入っています。奥には水洗トイレがありました。
脱衣所
浴衣に着替えて、さっそく楽しみにしていた温泉へ入ってみるコトにしましょう。この日はとても暑い日だったので結構汗だくです。スッポンポンになって脱衣所の扉を開けるとスグにビックリするような浴室となっていました。
昔の温泉分析表
脱衣所の壁に昭和29年の温泉分析表が掲示されていました。これは谷地頭温泉5号井(No.485-021)の分析書ですね。成分総計26,291ミリグラムの含硼酸含土類石膏強食塩泉と記載されていますが、現在この5号井は未利用となっています。
男子 大浴室
浴室の様子です。素晴らしい造形の湯船に函館らしい赤湯が注がれていました。その湯船から温泉が溢れ出し波形状の析出物が形成されています。長い時間をかけてこのような造形美となったのでしょう。
凄い析出物
近づいてみると、何だかウロコのような感じとなっていて凄いです。あの「上ノ国町国民温泉保養センター」「ホロカ温泉旅館」を思い出しますね。
歴史のある温泉
谷地頭地区には古くから自然湧出する温泉があったそうで、明治15年(1882年)に勝田温泉として営業したのが谷地頭温泉の始まりと言われています。その後、付近には金森温泉(1889年)や池ノ端温泉(1911年)ができたのだそうです。
波状になった湯船のフチ
近年までに谷地頭地区では行政により10ヶ所ほどの源泉井が造られたのですが、谷地頭地区は源泉井が相互に影響しやすく、1ヶ所掘れば他が出なくなったりするため、5号井と9号井以外は廃井となりました。
湯船(結構深い)
現在こちらで利用しているのは谷地頭温泉9号井(No.485-024)のお湯です。この9号井は今年の3月末まで函館市企業局で管理していたのですが、諸事情により4月からは市営谷地頭温泉や休止中の5号井とともに民間企業へ売却されました。
カルシウム成分の湯膜
湯船の奥にある湯量調節バルブ部分です。この部分は湯面に蝋のような膜ができていて温泉力を感じました。このバルブで注湯量を調節できるようなのですが、源泉温度が高いため湯張時等に加水している可能性が高いです。
入浴♪
かけ湯をして入浴してみました。この体勢から見る床の造形が見事ですね。右側には洗い場があります。奥には岩の壁があって、その向こう側が女湯となっているのですが、壁が結構低い感じで向こう側が見えそうでした。お湯は結構熱い感じの濁り湯で、少し舐めてみるとしょっぱいです。湯口付近で湯温を計ってみると52℃ほどとなっていました。函館市が平成20年に分析した資料によると、泉質は蒸発残留物18,140ミリグラムの食塩泉で、源泉温度は65.1℃、pH値は6.4となっています。高張性のよく温まる温泉でしたが、暑い時期だったので湯上がり後はちょっと大変でした。次回は池の端の夕食を紹介したいと思います。

★料理旅館 池の端(りょうりりょかん いけのはた)
 場所 : 北海道函館市谷地頭町33の6
 電話 : 0138-22-3877
 営業 : 日帰り入浴なし
 休業 : 年中無休
 宿泊 : 15:00-10:00【予約】
 泉質 : 食塩泉(中性高張性高温泉)
 成分 : 蒸発残留物18,140ミリグラム(Na-Cl)
 泉源 : No.485-024(谷地頭温泉9号井)
 備考 : 2018年7月13日をもって閉館(解体済)
 感想 : ★★★★☆

  

Comment
じゅん☆さん、はじめまして

もう、どれくらい前からこっそり立ち寄らせてもらっていたかも忘れてしまいましたが、ずっとじゅんさんの素晴らしい写真に魅せられていました。
寒い北海道でどのようにしたら、あのクリアな浴室写真が撮れるのかといつも感心しています。

ここの湯船はまた一段と素晴らしいですし、カメラアングルも「流石!」の一言です。
まるで噴火口の湯だまりを思わせるワイルドな湯船、あぁ~1度でいいからこんなところに浸かってみたい(*´ρ`*)
それにしても北海道の温泉は懐が深いですね、こんな素晴らしい内湯があるにもかかわらず、料理旅館を謳っている宿って・・・凄すぎです。

それでは、これからも楽しく美しい記事を期待しています。
DATA | 2013/11/22 09:38
じゅんさんこんばんは~
いいなぁ~!
このお風呂、このお湯に入りたいんです
日帰り入浴が無いのでmioにとっては超難関温泉です(笑)
抽出物スゴイですね~
やっぱりザラザラした肌触りなんでしょうか?
でもじゅんさんの画像を見る限り女湯はかなり狭そう・・・?
男湯には入れないんですよね?

谷地頭温泉にも奥深い歴史があるんですね・・・
さすが函館ですね・・・
今年は行けなかったので来年は行きたいです!
mio | 2013/11/22 22:09
こんばんは。来月、函館に行くことにしました。しかしながら、この日記の施設は、知りませんでした。道南は、熱い温泉が多いので、それがすごく悩みなんですが、今回、雪などで天候が悪くなければ、モッタあたりまで、行ってみようかと思っています(笑)



谷地頭温泉には、行きましたが、地元の皆さんが非常に多い…という印象を受けましたから、個人的には、好印象でした(笑)
五代 | 2013/11/23 02:07
このコメントは管理人のみ閲覧できます
- | 2013/11/24 00:00
流石ですね。どこで、情報集めるんですか?もう、尊敬します。

温泉の本出せますよね♪

本当に知らない事だらけで感心します。
まゆきん | 2013/11/24 18:55
★DATAさん
初めまして!
写真を褒めてくれてありがとうです♪
浴室の写真撮影はこれからの時期
一番苦労するところでもあります
 
池の端の浴室は素晴らしいでしょー
お料理よりも温泉の方が楽しみだったので
気合いを入れて撮影してきました!
北海道の温泉もなかなかオモシロいと思いますよ
次回は料理旅館の夕食を紹介しますので
お楽しみに~♪
じゅん☆ | 2013/11/25 19:57
★mioさん
こんばんは~♪
いいでしょー
ココは日帰り入浴はやっていませんが
日帰りのディナープランみたいなのがあって
その際に温泉入浴もできるようです
 
析出物はザラザラしている感じですね
湯面近くは結構尖っている部分もあるので
注意が必要かもしれません
 
谷地頭温泉もそうですが
函館自体が歴史のある町なので
いろいろ調べてみるのもオモシロいですよね♪
来年も行きたいなぁ~
じゅん☆ | 2013/11/25 19:57
★五代さん
こんばんは~♪
来月函館とは羨ましいなぁ
道南は熱い湯が多いですよね
今回の旅行でもかなり熱い湯にやられました
谷地頭温泉はどうなるのかと心配しておりましたが
存続が決まったようで良かったです♪
じゅん☆ | 2013/11/25 19:58
★非公開(2013/11/24 00:00)さん
こんばんは~♪
非公開さんも妙なところをチェックしていますよねー(笑)
ココの温泉は楽しみにしていたのですが大満足でした
お掃除するのは確かに大変だと思います
岩の上にある植物はホンモノでしたよ
料理は一番良いコースにしたのでお楽しみに~♪ 
 
そういえば朝日温泉はどうなったのでしょうね?
じゅん☆ | 2013/11/25 20:01
★まゆきんさん
どうもありがとうです♪
温泉の本ですか!?
う~ん、どうなんでしょ?(笑)
じゅん☆ | 2013/11/25 20:01
いやはや、見事なことになっておりますな。これぞ本物の温泉の証ですが、都会モンには解らんのでしょうなあ・・・。
北海道大好き | 2013/11/25 21:22
じゅんさんこんばんは
函館は行きたくて行けそうで行けてない場所です
でも下調べだけはしていて
この旅館いいなと考えていたので嬉しい記事です
温泉も料理もすごいですね
やはり次回は函館に決まりだな
でも他にも魅力的な温泉が沢山あるので的を絞るのは難しいです
なおすけ | 2013/11/28 11:31
★北海道大好きさん
浴室の造形はホントに感動モノでした!
都会にもわかる人はいそうですが
どうなのでしょう?
じゅん☆ | 2013/11/29 19:26
★なおすけさん
こんばんは~♪
函館はボクもなかなか行けない場所です
池の端が行きたい候補に入っているとは流石ですね
夏の暑い日でなければオススメだと思います
じゅん☆ | 2013/11/29 19:32
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